| 技法 | 油彩、ゴルフボール、パネル、キャンバス |
| サイン | 裏面にサイン、タイトル、年代、ギャラリーシール「TOKYO GALLERY」 |
| 額 | 未装 |
| サイズ | h65.0×w81.0×d10.0 cm |
| 制作年 | 1966 |
| 鑑定書 | 日本洋画商協同組合鑑定登録証書付 |
| 来歴 | 東京画廊(東京)ニュー・スミス・ギャラリー(ブリュッセル)上記ギャラリーから取得したヨーロッパの個人コレクション現所有者に継承 |
高松次郎は東京生まれ、戦後日本を代表する重要な美術家の一人である。1963年、赤瀬川原平、中西夏之とともに美術グループHi Red Centerを結成した。
1960年代から1970年代半ばにかけて展開された「二次元空間」シリーズにおいて、高松は「完全な表現」の実現を段階的に追求していった。1964年以降、本格的に平面作品の制作を開始し、多くをシリーズとして発表している。その中でもとりわけ重要なのが「影」シリーズである。彼はコンパスや定規、ゴルフボールといった限られた道具のみを用いて制作を行った。キャンバスの縁から引かれる直線や、接点に描かれる曲線によって、あたかも内面の思考や構造が可視化されるかのような画面が形成される。画面そのものが直線や曲線、さらには必要な要素を自律的に生成していくのである。
本出品作「No.139」は、「影」という概念を基盤とし、相互作用的な空間作品としてその表現をより完成度の高い段階へと押し進めた一点である。高松は影をキャンバス上のイメージから公共空間へと拡張し、鑑賞者の身体とその場の光とが相互に関わることで作品が成立する構造を提示した。