| 技法 | アクリル、アルミニウムパネル |
| 額 | 額装 |
| サイズ | 100.0×100.0 cm |
| 制作年 | 2008 |
| 鑑定書 | 嶋本昭三アーカイブ登録書付 |
本作品《RED 233》の作家である嶋本昭三は、日本の美術集団「具体美術協会(通常:具体)」のメンバーである。「具体」は、当時世界的に美術業界を席巻していたアンフォルメルの影響を受けながら1954年に結成された日本における戦後初の国際的な美術集団である。リーダーの吉原治良の「人のまねをするな、誰も見たことのない絵画を描け」という理念のもと多くの芸術家を輩出した。
その中でも嶋本は、グループ名「具体」の提案者である。創立当初からのメンバーであり、主な美術協会展全展に出品している。嶋本は、「筆」を使用した従来的な画材の使用から離れ、大砲状の筒に塗料を詰めてそれを爆発させてキャンバスに描く「大砲絵画」や、絵の具の詰まったガラス瓶を高所から叩きつける「瓶投げ」アクションを追求し、芸術の新たな可能性を提示した。
こうしたスケールが大きく斬新な作品は、日本のみならず世界的にも評価が高く、1998年のロサンゼルス近代美術館で開催された「戦後の世界展」ではポロック、ジョン・ケージ、フォンタナとともに世界四大アーティストにも選ばれ、作品はイギリスのテート・モダンをはじめとする主要な美術館に収蔵されている。特に2006年にはイタリア・ナポリで講演会やクレーンパフォーマンス、個展が開催され、その翌年には、モッラ財団の働きかけによりナポリに嶋本昭三協会が設立されている。
本作品は、さらにその翌年である2008年、世界的に活躍を見せる時期に描かれた貴重な作品の一つである。赤と白による、一見シンプルな構成でありながら、炎のような広がりを見せる絵の具の動きは非常に力強く情熱的である。作者の意図を超えた偶発性による可能性と同時に、最期の日までパフォーマンスの展開を仲間と話し合っていた嶋本の、晩年の作品とは思えない生命力が表れた作品である。