| 技法 | ファイバーグラス、顔料、マイクロクリスタリンワックス |
| サイズ | h91.0×φ155.5 cm |
| 制作年 | 1988 |
アニッシュ・カプーアは1954年にインド・ムンバイで生まれ、1973年以降ロンドンを拠点に活動している。彼の作品は、ヨーロッパのモダニズムと仏教やインド哲学などの東洋的な思想を融合させ、虚と実、陰と陽といった対立する概念を彫刻によって表現している。
《処女(Virgin)》は1988年に制作された。カプーア独自の素材の使用と鮮やかな顔料により、有機的な形態から官能性と生命力が感じられる。作品の表面は粗い質感を持ち、中心の空洞は虚空と存在、生成と消滅を象徴し、観者の身体感覚や空間認識に直接働きかける体験型の彫刻である。
この作品は、カプーアが人間存在の本質を探求した重要な例であり、物質性と非物質性、内面と外界の交差を示している。観る者にとって、形態や色彩の単なる視覚的印象を超え、存在、欲望、精神性について深く考えさせられる作品である。